【ご報告】「津山市桑谷エリス発電所」落成式

2018/11/17

津山市、JAつやまと事業協定を締結した「津山市桑谷エリス発電所」の落成式を行いました。

この発電所は全国でも数少ない水力発電の発電所放流水を利用した地産地消の自立電源モデルです。

プロペラ式と比べてゴミが詰まりにくく、
メンテナンスが容易で、流速・水深が少なくても、
発電できる点が特徴です。

落成式では、弊社代表取締役桑原による主催者代表挨拶に始まって
津山市長 谷口圭三氏よりご祝辞をいただき、
最後に、谷口市長、桑原によるテープカットを行いました。

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■主催者代表 挨拶内容■

皆さま、こんにちは。私は、発電事業者である株式会社エリスの代表を務めております桑原順と申します。当該事業は津山市様の持続可能な街づくりのビジョン「低炭素都市つやま」の一環といたしまして2016年2月4日に津山市庁舎にて津山市様、JAつやま様と締結された協定書に基づいて進められています。

その後、開放型周流水車の水車羽根形状の最適化を行うため、公益財団法人岡山県産業振興財団様の助成を一部頂き、国立大学法人長崎大学工学部システム工学科様、流体工学の知見を有する株式会社西日本流体技研様との数値流体解析を行いました。その後、模型実験の研究開発を経て最適化いたしました。周速比1.0前後にて淀みがあった状態でも出力40%以上となる新開発小水力発電システムWaterWecoを製品化し、本年の9月に第一目標であるコストダウン水準達成にも成功いたしました。そしてようやく先月末に水車、制御盤の設置工事を終えることが出来ました。

近年、特に中山間地域に於ける所謂「ガソリンスタンド空白地帯」は急速に拡大しており、国土交通省によると1日に2~3軒のガソリンスタンドが閉鎖されているとのことです。そのような地域はガソリンを入れに行くのに片道約30キロメートルもあります。パリ協定も発効された今、このような不便かつ、高炭素排出モデルからの脱却が急務とされています。このような元来捨てていた自然エネルギーを有効に利用し、ガソリンスタンド代替ステーションとして利用すれば、初期投資を回収後はほぼ無料のエネルギーシステムを構築できます。その点で、今回の取組は大変意義深いものとなっております。更に、循環型経済モデルとしても、ご当地ポイントの利用もできる電子マネー決済端末も取付られるようになっております。CO2などの温室効果ガスを一切排出しない自然エネルギーを利用した持続可能な低炭素経済循環モデルとしては全国でも例を見ないものとなっております。

また、分散型電源である特徴を生かし、災害の停電時には携帯電話の充電などにも使えます。
更に、キャンプ場ですので、このような小型モビリティは管理者様が遠くのガソリンスタンドに給油に行く必要が無い上に、夜間の見回りが静かに行えるため子どもたちが目を覚ますことなく快適に過ごしていただけると評判です。もちろん、座学と並行して身近なモビリティに電力を利用しているため、自然エネルギー体感施設として未来を担う子どもたちへの環境教育にも活用出来ます。

この施設を「低炭素都市つやま」のビジョン達成に向けての重要な取組みとして、持続可能な低炭素経済循環モデルとして全国はもとより世界に発信いただければ幸いです。本日は大変お忙しい中、このように大勢の方にご参集いただき誠にありがとうございました。

今後ともよろしくお願いいたします。

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落成式後には、多くのテレビ局、新聞社の取材が殺到し、
改めて小水力発電の関心の高さを再認識できた。

これからもこのような「持続可能な低炭素経済循環モデル」を
増え続ける中山間地域内給油所の空白地帯の代替モデルとして、普及させたい。


津山市桑谷エリス発電所落成式1
写真1:津山市長 谷口 圭三氏の祝辞の様子

津山市桑谷エリス発電所落成式2
写真2:テープカットの様子

津山市桑谷エリス発電所落成式3
写真3:テレビ局、新聞社の取材の様子

津山市桑谷エリス発電所落成式4
写真4:津山市桑谷エリス発電所「高効率の開放型小水力発電」
    ※周速比1.0前後で出力効率40%以上

津山市桑谷エリス発電所落成式5
写真5:津山市桑谷エリス発電所「制御盤」と超小型モビリティ「コムス」
      ※発電した電気を制御盤より「コムス」へ充電中

津山市桑谷エリス発電所落成式6
写真6:環境教育に利用する環境啓発パネル「低炭素経済循環モデル」
  ※このパネルはプラスチック製ではなく石灰石を利用したパネルです。

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