【日本経済新聞社】「自然生かし電力・熱自給 広がるエネ地産地消 産業振興効果も期待」

2020/04/27

地域でつくり出した電力や熱で地元施設の需要をまかなう「エネルギーの地産地消」が各地に広がっている。小水力発電や山林の間伐材を利用した木質バイオマス燃料、地中熱など、規模は小さいが自然環境を生かした試みが目立つ。再生可能エネルギーを活用することで二酸化炭素(CO²)の排出を減らすだけでなく、地元企業の事業拡大など産業振興の効果も期待されている。
岡山県北部の津山市。キャンプ場で使う小型の電気自動車(EV)や電動アシスト付自転車などの充電に、流水を使った小水力発電を活用する試みが官民で検討されている。発電装置を設置したのは環境保全機器の製造・販売のエリス(岡山市)。JA晴れの国岡山(同県倉敷市)が所有する放水路の水を利用し、低い落差や少ない流量でも水車が回り、効率的に発電できる。
電機はキャンプ場内にエリスが取り付けた蓄電装置にためる。トヨタ車体株式会社「コムス」1台の充電が約7〜8時間で済む。災害などで停電した時には携帯電話の充電にも使える。
「低炭素のまち」
小水力発電の装置は津山市が策定した第2次環境基本計画に示された「持続可能な低炭素のまち」の一環で設置された。市は水利権の調整や国の許認可手続きなどの面で小水力発電事業を支援。・・・(一部抜粋)

前のページに戻る